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検査の樹―復習から明日の芽を

15. チャレンジ! 近い将来はこんな検査をしているかも?


Ⅱ. 肥満は体型だけではない、内面的多因子が絡み諸種疾患を誘発

肥満は外見的体型だけではなく、通常15~20年という歳月を経ながら多くの内面的疾患の発症を誘発する。本稿では、唯一予防可能な死亡原因の一つでもある肥満をテーマとして、多くの因子が長期かつ多岐に渡って作用し合いながら、関連性を高めつつ悪化の一途を辿り、刻一刻と進展する進行性病変の一端を紹介する。また、その改善努力に伴う代謝貯留物の削減や病態の現状を総合的に表現し、同時に患者の自意識を高め、治療効果を提示する体系的な図示化はできないかとの目標を掲げ、その一助になればと肥満に関する多面からの諸因子情報を集約し提示する。

1:肥満の評価

人の往来を見ていると、以前と比べ恰幅のよい人を見かける機会が増えてきた。肥満は過剰な食物摂取もしくはアンバランスな食体系、運動不足、ストレス、遺伝などの複数要因が関係した結果として体脂肪が過剰に蓄積した体型であり、健康に悪影響をおよぼすことが多い。肥満を評価する指数の一つとしてBMI(Body Mass Index=Weight(kg)/Height²(m²))が用いられる。BMIは標準体型の人には当てはまるが、骨太もしくは骨細の人や筋肉質の人では誤って判定されることがある。
また別の指標値としては、体脂肪率が用いられる。これは隠れ肥満も正確に把握できる。しかし、体脂肪率を正確に計測するためにはCTやMRIなどの機器を用い、体脂肪面積を測定する必要があり、個人が手軽に求める指標としては難がある。
近年は簡単に体脂肪率を測定できる体重計なども市販されているが、これらの測定値は誤差が出やすい。このように、個人が肥満体か否かを正しく評価するにはやや難儀な面もある。自らを肥満体と認識した上で、正しく改善を目指せればよいが、誤った思い込みによる過剰な対策は逆に不健康を生むことにもなりかねない。心情的に肥満グループには入りたくないとの強い思いがはたらくのかもしれない。

2:わかっているが改善努力が緩慢、なぜ?

さらに問題なのは、肥満と診断され医師からこのままの状態を持続すれば将来危惧される疾病への末路について説明を受けながらも、またはこのまま体重を落とさないと今の疾患が悪化すると言われても、左程の危機感を感じない人が多いことである。むしろ中には肥満と評価されたことを自慢げに話す人さえもいる。
肥満はその度合いおよびその持続年数にもよるが、慢性の再発性および進行性疾患へと直結する。そして、予測可能でありながらも死亡に至る可能性がある世界的にも主要な危険因子と考えられている。それにもかかわらず、このことを真摯に受け止めず現状のままで過ごす人がいるのはなぜか。減量に対する精神的・肉体的な弱さ・辛さからか。それとも現状のままでも即時的に、または急激な肉体的苦痛を伴わないからか、忍び寄る病魔の影を正しく認識していないからだろうか。
将来的には健康を害する可能性が高いとは認識できても、現状では肥満という外見的な要因以外に身体内部の心臓や血管及び組織・細胞代謝の機能劣化や異常の度合いを示す直接的な指標値がないことも一因と思われる。
確かに、肝機能を評価するALT(GPT)、AST(GOT)、γ-GTPなどの検査項目の異常高値を告げられるとすぐさま飲酒を断つ、すぐさま治療を嘆願するなど行動を起こす人は多い。また、がん領域でも早期診断の大切さが提唱され、認識の高まりとともに早期受診者が増えている。
肥満はさまざまな疾患発症への早期シグナルであると同時に、予防可能な主要な死因であるにも関わらず、左程に危機感が高いとは言い難いのが現実である。

3:肥満の原因とその先に潜む疾患

過剰な体重は、体重増加の程度および保持期間に依存して、2型糖尿病(T2DM)、高血圧、閉塞性睡眠時無呼吸症候群、脂質代謝異常症、心血管疾患(CVD)、肝機能障害、呼吸器疾患、筋骨格系障害、喘息、不妊症、心理社会的問題およびある種のがんなどを含む広範囲な付随併存症を徐々に引き起こす1)2)
肥満を単に外見要因からだけ評価するのではなく、血管や組織および細胞などの代謝機構などの機能を解明し、一歩踏み込んだ評価指標や組織の劣化指標となる複数のバイオマーカーを肥満の道標とすることが、希求の課題と思われる。
肥満の原因を現代社会のレベルから見ると、比較的容易に入手可能な脂質・糖質過多な美食生活、食品添加物、食品材料の変遷、車への依存度の高まりおよび機械化された作業形態などが挙げられ、過剰な食物エネルギー摂取と身体活動の欠如によるアンバランスなエネルギー代謝の低下が大きな要因と考えられる。これらは裕福な生活が原因と捉えられがちであるが、逆に貧困が原因の偏食も含んでいる。一部には遺伝学的、医学的理由や精神疾患に起因する場合など回避困難な原因も挙げられる。さらに睡眠障害、環境汚染物質による内分泌攪乱、生活環境における温度の均一化、安易な薬物摂取、座位労働時間の増加、テレビ視聴時間、ゲームプレイ時間など社会機構上から変遷する多くの生活環境要因腸内細菌叢の変化、体内時計の乱れなどが挙げられる。これらに、遺伝的および代謝的要因が加担し、大きく影響を受けている可能性がある。さらに、子供を対象とした循環器疫学研究によると、Barker仮説(低出生体重児では将来の生活習慣病発症リスクが高い)や帝王切開と小児の肥満や糖尿病などのリスクとの関連性も報告されている3)4)

4:肥満に起因する臨床的問題

イオアニス・キョルー(Ioannis Kyrou)らは肥満に起因する臨床的問題において以下のように述べている5)

「多数の肥満関連併存疾患を発症するリスクは、30 kg/m²を超えるBMIの増加に伴い指数関数的に上昇し、主に心血管疾患(CVD)による早期死亡の相対リスクの段階的増加と関連する。BMIが25~29.9 kg/m²(前肥満)の患者では、早期死亡率のリスクは弱く、主に脂肪分布に影響される。実際、腹部(中央、腹部、内臓、アンドロイド、上半身またはリンゴ型肥満)の周りの腹腔内および皮下の脂肪蓄積は、BMIとは無関係に心筋代謝疾患のリスクが高い。一方、臀部、大腿部および下胴部の皮下領域(大伏在、末梢、胃、下半身または梨状肥満)の脂肪蓄積は、心臓代謝の合併症に対してあまり有害ではなく、保護的と考えられる。」

ノースウェスタン大学予防医学研究者のメルセデス・カルネトン(Mercedes Carnethon)らは、細身でも「代謝的に肥満」である人々は血中に高レベルのインスリンおよびトリグリセリドのサブセットを有しており、糖尿病および心臓病を発症するリスクが高くなる。このすべては、BMIが個人の健康を評価するための粗い尺度であることを示唆すると述べている6)
一部の研究者は、実際に重要なのは体に脂肪組織が分布していることであり、過剰な腹部脂肪が最も危険であると主張している。BMIや腹部の脂肪にかかわらず、心臓血管の健康状態が死亡率を予測するとの意見もある。ペニントン・バイオメディカル・リサーチ・センターの肥満研究者であるエグゼクティブディレクターのスティーブン・ヘイムスフィールド(Steven Heymsfield)は「BMIは誰にとっても第一歩に過ぎない」「ウエスト周りや血液検査などのリスク要因を追加することができれば、個々のレベルでより完全な説明を得ることができる」と述べている。

参考値:BMI 正常体重:18.5~24.9、過体重:25~29.9、肥満:30.0以上

5:肥満に伴う糖尿病発症の民族的要因

以前の研究では、肥満や社会経済状態の低下など糖尿病の危険因子を考慮しても、黒人女性は白人女性と比べ糖尿病発症の危険性が約3倍高く、謎とされていた。しかし最近になり、カルネトンMR(Carnethon MR)らは、黒人と白人をこの疾患の全ての生物学的因子を時間の経過とともに考察した結果、糖尿病発症のリスクは同じであると報告した7)。この研究で、初めて糖尿病率を高める体格指数、腹部周り脂肪、空腹時血糖値、脂質、血圧、肺機能など、時間の経過と共に変化するリスク要因の組み合わせが同定された。これらすべてを考察すると、黒人と白人の男女の間に格差はなかった。これらの要因は時間の経過と共に変化する可能性があり、また変化の度合いはレースグループごとに異なる可能性がある。例えば、白人女性と黒人女性が35歳で同じ体重であっても、その黒人女性が今後15年間で体重が増えると糖尿病発症リスクも高まる。この調査での特徴は、従来の報告とは異なり、これら因子変化を経時的に測定すると同時に、他の関連する健康行動や健康リスク要因の変化も同時に測定したことである。
このような調査においては肥満、身体活動、食事などの健康行動を1回もしくは数回のみと断片的に測定しただけ、もしくは限定因子のみを測定評価した研究報告では、導線的な経時変動を読み解き難く、重要な要因を見落とす可能性があることを配慮すべきである。

6:肥満パラドックス

過体重/肥満は2型真性糖尿病を発症する主な危険因子であるが、2型真性糖尿病を有する過体重または肥満の患者は、正常体重の患者と比較して死亡率が低いという逆説的な「肥満パラドックス」が知られている。体重減少を目的としたライフスタイル介入がこの状態の管理の重要な特徴であることを考えた場合、他の慢性疾患、および2型糖尿病では特に厄介となる。スン・ジンハン(Seung Jin Han)らはこの問題をレビューしているが明確な結論には達していない8)

このレビューでは、過体重と肥満(通常、BMIを使用して評価)と2型糖尿病の死亡率との関連性を調査した臨床的および疫学的研究からの知見を要約し、さらに肥満パラドックスの潜在的原因を議論し、ほとんどの研究が肥満パラドックスの証拠を示していると結論付けたが、相反する重要な所見は依然として存在する。また、潜在的な偏りが交絡因子の存在、肥満の指標としてのBMIの使用による測定誤差、および逆の因果関係など、糖尿病における肥満のパラドックスを説明できるか否かを評価している。

7:肥満IS、IRおよびT2DMの脂肪組織におけるトリグリセリドプロファイリングの重要性

アル・スライティ(Al‑Sulaiti)らは、トリアシルグリセロール(TAG)およびその脂肪酸含量を同定し、インスリン感受性(IS)、インスリン抵抗性(IR)およびT2DMのグループ間での脂質プロファイルの機能的関連性を比較し、脂肪組織の動的性質および脂肪組織生理と脂質組成との複雑な相互作用を示した9)。それによると肥満患者由来のヒト脂肪組織内のTAGおよびそれらの脂肪酸組成は、ドナーのインスリン感受性状態に応じ顕著に異なった。すなわち、肥満IRおよびT2DM個体由来の脂肪組織が、インスリン感受性の対応物と比較してリスクの増加に寄与する可能性のあるTAG特異的サインを示す、もしくはグループ間で異なる食事摂取を反映し得ることが示唆された。このパイロットデータは、肥満IRおよびT2DM個体由来の脂肪組織がTAG特異的シグナリングを示し、ISカウンターパートと比較してリスクが増大することを示唆した。特に脂質プロファイルの機能性、中でも脂肪酸の種類の重要性を示した。解析では、脂質・脂肪と大きく括るのではなく、構成脂肪酸の種類によってその機能は大きく異なることを考慮すべきである。

8:肥満による糖尿病発症機構

肥満による糖尿病の発症には、脂肪組織、特に内臓脂肪での慢性炎症が関係することが知られていた。川野らは、遺伝子改変マウスを用い高脂肪食の過剰摂取による大腸の慢性炎症が「インスリン抵抗性」を引き起こし、糖尿病の発症につながることを示した10)。マウスに高脂肪食を摂取させると、免疫細胞のマクロファージの集積を促す蛋白質Ccl2(Chemokine C-C motif ligand 2)の産生が増加し、マクロファージが集積することで、大腸の慢性炎症が引き起こされた。さらに、大腸腸管上皮だけでCcl2が欠損するマウスを作製し、大腸の慢性炎症を抑えると、インスリンの効きが良くなり、血糖値の上昇が30%程度低下した。肥満によりインスリンの効きが悪くなる原因は腸管の炎症であると結論付けた。

9:肥満の遺伝要因と機序

肥満に関連した遺伝子とその機序について、多くの遺伝的染色体領域が詳細に記述されている11)12)
本稿では、遺伝要因として最もよく知られているヒト第16番染色体上のα-ケトグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼ遺伝子FTOについて述べる。FTOは、非ヘム鉄含有タンパク質のα-ケトグルタル酸依存性ヒドロキシラーゼのスーパーファミリーのメンバーである。興味深いのは、マルセロ・ノブレガ(Marcelo Nobrega)の報告である。
FTOの変異は、FTO遺伝子自体に作用するのではなく、全く別の遺伝子IRX3の反応を誘発しており、脳内にIRX3タンパク質が過剰に生産されていた。変異はFTOで起きるが、その変異はFTOではなくIRX3の機能に影響を及ぼしていた。』
FTO遺伝子は、核酸の脱メチル化酵素をコードしており、多くの民族において、同遺伝子のrs9939609やrs1421085など、複数の多型が肥満に関連することが示されている。38,759名のヨーロッパ人を対象に、FTO肥満リスク対立遺伝子の変異体rs9939609多型についての研究が行われた。対立遺伝子1コピーの保有者は、変異体コピーを持たない人よりも体重が平均1.2 kg重く、また2つの変異体コピー(被験者の16%)を持つ人の体重は3kg重く、変異体コピーを持たない人よりも1.67倍高い肥満率を示した。この関連は7歳以上で観察された。米国での解析では、rs9939609多型が肥満についての効果を強く示したのは1942年以後に出生した人達であり、それ以前に出生した人についての効果は弱いことが示された(年代的な生活環境の相異?)。また、rs1421085多型はFTO遺伝子の機能とは関係なく、染色体上隣に位置するIRX3, IRX5という2つの遺伝子の発現を調節しており、このIRX3, IRX5遺伝子が脂肪細胞の分化に関連していることが判明した。

10:FTO 肥満遺伝子多様体経路と脂肪細胞の褐色化

脂肪細胞には、熱産生型の褐色脂肪細胞とエネルギー保存型の白色脂肪細胞があり、FTO遺伝子の遺伝子多型のタイプにより前駆脂肪細胞の分化が影響を受ける。肥満リスクを高める遺伝子タイプではエネルギーを蓄えるタイプの脂肪細胞が増えてくる。リスクタイプの遺伝子の人は、非リスクタイプの人に比べ脂肪細胞のサイズが大きく(脂肪を蓄積する倹約型細胞)、ミトコンドリア数(エネルギーはミトコンドリアで産生される)が少なく、7倍程度熱産生能が違った。
また、FTO領域は肥満と最も強く関連することが示されているが,その基本的機序はまだほとんどわかっていなかった。近年クラウスニッツァーM(Claussnitzer M)らによりその機序が解明された13)

FTO領域と肥満の関連について,その調節経路と基本的機序を詳しく調査するために,エピゲノムデータ,アレルの活性,モチーフの保存,調節因子の発現,遺伝子共発現パターンを調査した.それに基づき遺伝子多様体が作用する可能性のある細胞の種類を予測し,患者とマウスから採取したサンプルに対して直接的摂動実験を行い,患者から採取したサンプルに対してCRISPR–Cas9による内在性遺伝子のゲノム編集を行い,予測を検証した.』

『今回のデータから,肥満に関連するFTO遺伝子アレルは,前駆脂肪細胞におけるミトコンドリア熱産生を組織自律的に抑制することが示された.FTOの多様体rs1421085のTからCへの一塩基多様体はARID5B抑制因子の保存されたモチーフを破壊するため,前駆脂肪細胞の強力なエンハンサーの抑制が解除され,脂肪細胞分化早期のIRX3IRX5の発現が倍増する.その結果,細胞自律的な発生はエネルギーを散逸するベージュ(ブライト)脂肪細胞からエネルギーを蓄積する白色脂肪細胞へと移行し,ミトコンドリア熱産生が1/5に減少し,脂質の蓄積が増加する.マウスの脂肪組織でIRX3を阻害すると,身体活動や食欲の変化を伴わずに,体重が減少し,エネルギー散逸が増大した.リスクアレル保有者の初代脂肪細胞でIRX3またはIRX5をノックダウンさせると,熱産生が回復して7倍に増加し,リスクアレル非保有者の脂肪細胞でこれらの遺伝子を過剰発現させると逆の作用がみられた.リスクアレル保有者の初代脂肪細胞のrs1421085のARID5BモチーフをCRISPR–Cas9により編集して修復すると,IRX3IRX5の抑制が回復し,褐色化発現プログラムが活性化し,熱産生が回復し7倍に増加した.』

『今回の結果から,ARID5B,rs1421085,IRX3IRX5が関与する脂肪細胞の熱産生調節の経路の存在が示され,遺伝子操作によって顕著な肥満促進作用,抗肥満作用がみられた.』

11:FTO遺伝子と食欲ホルモングレリンとの関与

FTO遺伝子は胃から分泌される食欲ホルモンのグレリンとも深く関係する14)。グレリンは食欲亢進や脂肪蓄積などの生理作用があり、肥満やメタボリックシンドローム、2型糖尿病など種々の生活習慣病との関連が指摘されている。
FTO遺伝子変異のある人はグレリンの異常が起きやすい。グレリン値は食前に上昇し、食後は低下する。しかし、FTO遺伝子変異のある人はグレリン値が上昇しやすく、食後も低下し難いために空腹感を感じやすい。さらに、高カロリーの食事やスナック類などの摂取量が多く、総エネルギー摂取量に占める脂質の割合が高い傾向がみられる。前述の報告により、IRX3IRX5は、この熱産生の主な制御装置として働き、身体で過剰なエネルギーを燃焼せずに、脂肪細胞に貯蔵するよう指令を発する。さらに、遺伝子操作によりこの2つの遺伝子の働きを遮断すると、肥満リスクのあるヒト細胞内で脂肪燃焼が増加し、逆に2つの遺伝子を増強すると、遺伝的に肥満し難いヒト組織での脂肪燃焼が減少することがわかった。さらに、実験用マウスを用いた検討では、IRX3の阻害により、運動量や食欲に影響を及ぼすことなく減量でき、脂肪燃焼が増加し、高脂肪食への抵抗性も示された。

12:FTO遺伝子変異も運動習慣で克服

FTO遺伝子変異のある人は食品の写真を見ただけで視床下部に反応があらわれ、それは高カロリーの食品ほど刺激が強くなるという。しかし、FTO遺伝子変異を有していても、ウォーキングやジムでのトレーニング、犬の散歩、自転車通勤、階段の利用など、1日1時間の運動を週5日程度実施することで、肥満の遺伝的要因の影響を下げることができる15)。さらに、遺伝的に太りやすくても、健康的な生活スタイルで体重増加を防げるとコメントしている。
「肥満の問題は遺伝子と環境との相互作用によるもので、肥満遺伝子の有無に関わらず、運動が効果的であることを広く認知してもらうことが大切である。多くの人は座ったまま過ごす時間が長い仕事についており、30~40年前のように活動的ではなく、運動や身体活動を意識して増やすことが必要である。」
体重が増加気味と自重しながらも、専門家に相談するのは大袈裟だし、忙しくて自分のケアに時間を割けていない人が多いと思う。しかし体型による前兆に気づいて、より早期から代謝異常に伴う過剰な脂質貯留を止める努力が健康維持には必要である。
年齢に負けずより良い生活をするために「今、自分でできることって何?」と自問しても、詰まるところ「毎日の食生活の改善と適度な運動」という、健康診断などでもよく指摘される決まり文句の正論に行き着く。

13:筋肉増強による脂肪燃焼と糖質消費

近年は肥満および併存疾患の予防や症状軽減対策として、これまでの研究報告などを総括し、ランニングやウォーキング、手軽なストレッチなどが試みられ成果をあげている16)。その中の一つに「スクワット」がある。これは、全身の筋肉の7割を占める下半身の筋肉を動かすことでエネルギーを効率的に消費できる方法で、器具を使わず自分の体重だけを負荷する低強度のストレッチである。
人の筋肉は持久力に優れ、脂肪を消費しやすい赤筋(遅筋タイプI:Slow-twitch,Type Ⅰ)と、瞬発力に優れ、糖を消費しやすい白筋(速筋タイプIIa、IIb:Fast-twitch,Type Ⅱ)で構成されている。IIaは赤筋と同質の作用を持ち、その分布には個人差がある。
赤筋は毛細血管が密集していてミトコンドリアおよびミオグロビンが豊富であり、酸素を多量に摂取でき、筋肉組織に特徴的な赤色を与える。脂肪やグリコーゲン、ブドウ糖などの炭水化物を燃料として好気的に炭酸ガスと水に分解し、効率的にエネルギーを生産する。赤筋の多い人は持久性運動に適している。
白筋はグリコーゲンやブドウ糖を嫌気的に分解し、乳酸を生成してエネルギー、アデノシン3リン酸(ATP)を生産する。収縮速度および発生力の両方が変化する3つの主要なサブタイプ(IIa、IIxおよびIIb)を有する。白筋繊維は迅速かつ強力に収縮するが、疲労は非常に急速であり、筋収縮が激しくなる前に短い嫌気的な活動が持続するだけである。これらは筋力に最も寄与し、体重増加の可能性がより高くなる。IIb型は白筋で、ミトコンドリアおよびミオグロビン密度の低い嫌気的解糖系である。一般に白筋の多い人は瞬発性運動に適している。
スクワットやウエイトトレーニングにより筋肉の「質」に変化が起き、白筋が赤筋類似の桃色筋に変化する。これは白筋細胞の中にミトコンドリアが増えた現象であり、ミトコンドリアは脂肪燃焼によりエネルギーを生む能力を持つため、この桃色筋肉は糖と脂肪を消費する筋肉となる。しかし、筋肉は筋肉量を定量的に評価できないという課題がある。一定量の保持的目標などの設定ができないのである。(「桃色筋肉」は正式には「Ⅱa」や「FTa(Fast Twitch a)」と呼ばれる。)
白筋と赤筋の基本的比率は遺伝的に支配されており、白筋が多い人は糖尿病や高脂血症を発症しやすく、肥満になりやすい。さらに白筋はパワーの低い順からタイプⅡa、タイプⅡx、タイプⅡbと分けられる。

14:肥満における腸内細菌叢

胃および小腸には比較的少ない細菌種しか存在しないが、結腸には腸内容物1g当たり1012細胞ほどの高密度な生態系を形成している。これらの細菌は300~1000種ほどの異なる種で構成され、ヒト宿主は食べ物からの重要な栄養物の獲得や免疫システムの構築、日和見病原体からの保護などを受けている。腸内細菌叢を肥満と関連づけるメカニズムには短鎖脂肪酸が深く関与している。人は複雑な多糖類を消化できないため、これらの多糖類をエネルギー源として微生物叢に、酢酸や酪酸などの短鎖脂肪酸(SCFAs)に発酵してもらい活用している。
(ウィキペディア(Wikipedia)「Gut flora(腸内細菌叢)」参照)

短鎖脂肪酸とは、脂肪酸の一部で炭素数6以下の酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、酪酸、イソ吉草酸、吉草酸、カプロン酸、乳酸、コハク酸を指す(ただし乳酸、コハク酸は短鎖脂肪酸に含めないとする見解もある)。近年では、コハク酸は褐色脂肪組織でのエネルギー消費を活性化するとの報告や、マウスにコハク酸添加水を投与すると体重増加が抑制されたとの報告など短鎖脂肪酸の作用が検証されつつある。
人では酪酸、酢酸、プロピオン酸の3種が代表的な短鎖脂肪酸である。これらは腸内細菌の多い大腸で発酵により産生され、大腸から体内に吸収される。このうち酪酸は大腸上皮細胞のエネルギー源として利用され、酢酸とプロピオン酸は肝臓や筋肉で代謝利用される。短鎖脂肪酸は全身に受容体を持ち、重要な生体調節機能を発揮しており、生活習慣病、がん、肥満、糖尿病、免疫疾患などの観点から注目されている。また本質的な弱酸性の性状が腸管内でも重要な作用を発揮し注目されている。

また、腸内寄生虫感染症による腸内細菌叢の変化についても数多く報告されている。さらに近年では、ヒト腸管に寄生虫を寄生させて体重増加を抑制する実践例も報告されている。Shimokawaらはマウスを使い、腸内細菌叢との相互作用や腸内蠕虫による肥満の抑制機構を解明し報告した17)

近年、腸内細菌叢の解析はメタゲノム解析、マイクロバイオーム解析、16SrRNA系統解析など諸種の解析技術が応用可能となり、腸内細菌叢の研究は飛躍的な進展を遂げつつある。結果、細菌叢の構成変化と肥満や糖尿病・免疫疾患などとの関連性を検証可能となった。
このような中、2006年にジェフリー・ゴードン(Jeffrey I. Gordon)らは、腸内細菌叢と肥満との関わりを報告した。肥満マウスと正常マウスの腸内細菌叢の組成を16SrRNA系統解析によって比較した結果、特定の細菌種に違いがみられた。そこで、肥満マウスの腸内細菌叢を正常マウスに移植したところ、体脂肪量が増えた。人でも同様に肥満者と正常体重者との間で腸内細菌叢の構成比に違いが認められた。ヨーロッパと中国における2型糖尿病に関する研究からは、人種や食事の違いに関わらず、全ての2型糖尿病患者に特定の腸内細菌種の変化がみられた。

食物繊維は便通の改善だけではなく、腸内細菌により食物繊維を分解して産生された短鎖脂肪酸(SCFA)が、エネルギーのみでなくヒト宿主細胞の受容体にシグナルとして作用し、肥満を抑えていることがわかってきた。腸内細菌が食物繊維などを分解してできた酪酸、酢酸、プロピオン酸などの主な短鎖脂肪酸は、細胞膜上にある短鎖脂肪酸受容体の活性化やヒストン脱アセチル化酵素の阻害によるエピゲノミックな作用を発揮することが見出された。
短鎖脂肪酸受容体は、7回膜貫通型受容体であるG蛋白共役型受容体(GPCR)に属し、ヒト脂肪細胞、結腸上皮細胞、および末梢血単核球などの細胞膜上において発現される遊離脂肪酸受容体である。一対の短鎖脂肪酸受容体GPR41とGPR43がある。GPR41は主にプロピオン酸と酪酸によって、GPR43は主に酢酸とプロピオン酸によって活性化され、循環血液中の短鎖脂肪酸濃度でも活性化されることがわかっている。
独特のリガンド特異性は、GPR41およびGPR43がヒト宿主と腸ミクロバイオーム間での相互作用の示唆がうかがえる。実際、ノックアウトマウスでの研究では、肥満、大腸炎、喘息および関節炎などの慢性炎症性疾患におけるGPR41およびGPR43の関与を示唆する結果が得られた。しかし、GPR41とGPR43が保護的か原因かについては実験系の相異により研究者間で矛盾し、統一見解は得られてない。

15:注目を集めている腸内細菌

通常、ヒトやマウスの腸内細菌叢は、ファーミキューティス門、バクテロイデテス門、アクチノバクテリア門、プロテオバクテリア門の4門に属する細菌でほとんどが占められている。オットーソンF.(Ottosson F.)らは2018年に、血漿グルタミン酸塩と分岐鎖アミノ酸(BCAA)関連代謝物が肥満と強く関連していること、そして腸内細菌、特にLachnospiraceaeファミリーのL. Blautia、L. Dorea、L. Ruminococcusが正の相関を、SHA-98が負の相関性を示したと報告した18)
肥満における菌叢解析はBMI群の比較だけでは困難で年齢、環境因子、生活習慣などの諸因子を考慮しなければならずクリアな結果は得難い。このような観点の中でいくつかの菌種に着目して解析を展開している研究者もいる。このような菌種候補としてはFaecalibacterium prausnitzii(フェカリバクテリウム・プラウスニッツィ)やAkkermansia muciniphila(アッカーマンシア・ムシニフィラ)がある19)。本稿ではA. muciniphilaを紹介する。

A. muciniphilaは2004年にミュリエル・デリアン(Muriel Derrien)らによって提案され、人など多くの動物腸内に存在するムチン分解菌で、肥満、糖尿病、炎症などとの関連において広範に研究されている20)A. muciniphilaはグラム陰性、偏性嫌気性、非運動性、非芽胞形成性の楕円形をした細菌である。A. muciniphilaは炭素と窒素の唯一の源としてムチンを使用することができ、消化器のムチン質を含む培地で嫌気性条件下で培養が可能である。本菌は人の大便試料から直接、全ゲノム配列が決定された。
A. muciniphilaは通常、人の消化管に3-5%存在するが、肥満者ではこの比率が低下していることが判明している21)。本菌が腸内で繁殖すると粘性物質であるムチンが増え、腸壁の粘膜表面が肥厚し、食物由来成分の吸収抑制が推論されている。A. muciniphilaは他の腸内細菌のエネルギー源となりうるさまざまな物質を産生すると同時に、他の有益性の高い細菌の増加をももたらす。
また、Anaerostipes caccaeとの共生も報告されている22)

A. muciniphilaを豊富に有し、豊富な腸内微生物を有する被験者がより健康であり、A. muciniphilaの量を増やすことは体重減少と以後の健康上のより大きな利点と関連することも示された23)A. muciniphilaは高繊維食の摂取に関連し、血糖値や血中インスリン値、脂質値を下げ、肥満及び2型糖尿病、心疾患などの予防に効果的な可能性が示唆された。また、A. muciniphilaは人において抗炎症作用を有すると考えられており、研究ではA. muciniphilaの定着と虫垂炎または過敏性腸症候群などの炎症状態との間に逆相関を示している。
本菌の体内増殖には油脂嗜好性がみられた。ラード摂取群と魚油摂取群に分け、11週間摂取した結果、魚油食を摂取した群はA. muciniphila及びラクトバシラス属の細菌が増加したが、ラード食を与えた群はA. muciniphila及びラクトバシラス属のレベルが低下した。
研究者らは、A. muciniphilaの増加は摂取した脂肪の種類、腸内細菌の組成及び炎症レベルと関連し、炎症の減少に対応すると結論付けた。

「さらに、A. muciniphilaを人への投与が可能な合成培地で増殖させてもその有効性が保持された。A. muciniphilaを低温殺菌処理すると、マウスの脂肪量増加、インスリン抵抗性、脂質異常症を抑制する能力が増強された。これらの改善は、宿主の尿中メタボロミクスのプロファイルや腸でのエネルギー吸収の調節に大きく関連していた。A. muciniphilaの外膜から単離されたタンパク質であるAmuc_1100はTLR2(Toll-like receptor 2)と相互作用し、低温殺菌処理に使われる温度では安定で、腸の障壁機能を改善し、この細菌を投与した場合の有益な効果を部分的に再現することが実証された。また、この合成培地で増殖させたA. muciniphila生菌あるいは低温殺菌した菌体の投与は、人で安全であることが示された。これらの知見は、A. muciniphilaの多様な調製品を人の肥満やそれに関連する疾患を標的とする治療選択肢として使用することの裏付けとなる。」24)

なお、腸内細菌量は糞便試料から算出されたものであり、実際の腸内における量を正確に反映したものかの疑問は残る。
ヘラー(Heller)は「どの腸内細菌が人の身体にどのような影響を及ぼすかの研究が進む中、善玉菌のバランスが重要と考えられている」とし、一方で肥満には過剰なカロリー摂取、加工食品やジャンクフード、ファストフードの摂取、座りがちな生活習慣などさまざまな要因が関連していることから「たった1つの腸内細菌で肥満を引き起こす不健康なライフスタイルを帳消しにできるわけではない」との見解を述べている。

ブライアンオーウェンズ(Brian Owens)は「明らかな腹囲や脂肪成分の測定で大まかな肥満評価は可能であろうが、真の意味での体内での葛藤は評価できない。」と述べている。

まとめ

肥満体型の解消は急務であるが、これまでの肥満状態の度合いや期間とは関係なく減量だけで解決とはいえない。内面的代謝の改善や組織へ蓄積した過剰な不要物の減量・排出などの課題が残る。減量は単に次のステージへの門戸を開くだけなのか、細胞や臓器の障害度および回復基調などの指標的評価はどうするのかなど、課題は残る。
さらに、代謝産物の1つであるコハク酸により褐色脂肪組織での熱産生過程が活性化し、カロリー燃焼を促進することがマウスで示された25)
これまで肥満は外観上の体型を主体として評価し、糖尿病や高血圧などの症状を発症後に、もしくは疾患的前兆が観察されるようになって初めて改善を求めてきた。若くて健康であれば疾患誘発には15~20年で問題となるケースが多いが、これまで述べたように多くの研究者により肥満は諸種の代謝疾患もしくは重篤な疾患を誘発することは紛れもない事実である。肥満もしくは肥満により発症する可能性が高い疾患を予防するために、肥満を体系化すること、すなわち遺伝的固定因子をベースに遺伝-腸内フローラ-体内因子(バイオマーカー)-肥満レベルと個人的な改善の難易性項目等をコード化もしくは画像化して表記し、象限的位置を表記するなどの工夫を加え、現状での危険性の位置と将来的発症予測を表現する警鐘図すなわちフレイルサイクルを作成することも重要かも知れない。

過剰な体重は、体重増加の程度および保持期間に依存して2型糖尿病(T2DM)、高血圧、閉塞性睡眠時無呼吸症候群、脂質代謝異常症、心血管疾患(CVD)、肝機能障害、呼吸器疾患、筋骨格系障害、喘息、不妊症、心理社会的問題およびある種のがんなどを含む広範囲な付随併存症を徐々に引き起こす。近年では、体内時計の乱れも肥満や糖尿病発症との関与が報告されている。

obesity

多くの疾患へと連結する病状としては肥満、睡眠障害、疼痛、栄養障害など、多くが挙げられる。これらは一時的には諸種の努力による軽減策で緩和したかに思える時期もあるが、根本的な完治ではないことも多い。若年期の初期症状のうちから始まる、内面において緩慢に誘発される疾患への移行を的確に捉え、早期に適切な治療をすることが不可欠である。しかし困難なことに、現在の医療体系ではそれぞれの疾患ごとに専門的治療分野が異なるケースが多い。このため、誘発が予想される疾患を予測しモニターする検査の確立は意義高いものと思われる。これにはどのような生体成分検査が有用か、またはこれまでにない新たなバイオマーカーもしくは異分野の分析が求められるかもしれない。さらには有用な検査体系の吟味が必要かもしれない。この病状では早期に本人の堅い意志が求められるため、決意を促せる警鐘図も重要かつ有用である。

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イラスト/菅原 智美