密度関数 density function

 確率変数Xが連続確率変数のとき、上で示したように特定された点xでの確率、P{X=x} を与えることができない。そこで、xの周囲を含めて、区間において、確率変数Xの与える値を考えることにすると、その確率は、 で表される。この値を区間の幅、2で割った値は、区間における、Xの起きる確率に対する平均値を与えるであろう。すなわちこの値は次式で表される。


 ここで、をどんどん小さくすれば、極限値として点xにおける確率変数Xの値が得られるだろう。
この極限値は次式で表される。


 これをf(x) とするとき、f(x) を点xにおける確率密度という。xの値を順に変えてゆけばf(x) は連続関数として表される。この関数f(x)を確率変数Xの確率密度関数という。

 測定値の分布をヒストグラムにするとき、棒グラフの高さで示されているのは、その棒の下部が陣取っている区間に入った測定値の相対度数であるが、数学モデルではそれは確率に置き換えられ、ヒストグラムの形状は密度関数 f(x) によって与えられる曲線で示される。ヒストグラムで1つの棒によって示された長方形の面積は、
その棒がたっているXの区間で、密度関数が描く曲線の下に囲まれた面積に等しい。

 連続確率変数Xの密度関数は、次の3つの性質を持つ。



 性質(1)は、我々の関心がある「確率」が、現実の世の中で起こりうる事象を扱うために必須となる条件である。また、確実に起こる事象については、その確率が1であることを性質(2)で定めている。連続確率関数は、変数がある区間もしくはいくつかの区間にあるときの確率に興味があるので、その区間を指定して、連続確率関数の与えるグラフ曲線下の面積を言うとき、その面積は事象がその区間で起きる確率と対応する。これを数式で表現するのが性質(3)である。性質(3)が示す関係式はしたがって次のように読む。連続確率変数Xを数学モデルとして説明する密度関数 f(x) の下限aと上限bの区間において定積分を求めることによって、区間aとb(ただしa<b)で事象Xの起きる確率Pが計算される。
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