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検査室支援情報
精度管理の考え方
数理統計学で使う基本的な用語
許容差 permissible tolerance/ critical range; critical difference/ critical difference
- 同一試料について、定められた測定条件の下における測定値の誤差に関する性能。精確さ、真度、精度などによって表される:permissible tolerance
- 同一試料について、定められた測定条件の下で得られたn個の測定値の範囲が、所定の確率で含まれる限界:critical range; critical difference
- 標準物質・認証物質について、定められた測定条件の下で得られた測定値と認証値との差が、所定の確率で含まれる限界:critical difference
許容差のうち、2つ以上の検査室に対する測定結果の比較には、室間許容差:reproducibilityを、測定結果の採択に際して精度確認する際には、併行許容差:repeatabilityを用いる。併行許容差:repeatabilityは、同一試料を用いて、測定者、測定日、バッチ、装置などすべてが同一とみなされる測定条件から得られた多数の測定値の精度。標準偏差もしくは分散で表現する。
ここに、「所定の確率で含まれる限界」などの表現で、「確率」の用語が出てきているが、これの理解には、ある種の約束事をまず先に理解していなければならない。これの説明は後述する。この用語の章では、今日このように定義されているとだけ、記述しておくだけに留めたい。