SOLUTION
検査室支援情報
精度管理の考え方
数理統計学で使う基本的な用語
標本分散の区間推定
確率変数が平均値、分散2の正規分布、N(、2)にしたがうものとし、この正規母集団から取り出したN個の標本から、母数であるおよび、2を推定するために算出した標本平均および標本分散をそれぞれ、、S2 とすると、母分散並びに母標準偏差Sは正規分布しないためそのままでは求められない。そこで、 は自由度N-1の 分布にしたがうことを利用し、標本分散から母分散あるいは母標準偏差を推定する。
すなわち、標本標準偏差Sを型どおり次式にしたがって求めると、
・・・(F-10)
そこで、 が自由度N-1の 分布にしたがうことを利用すれば、次のカイ二乗変数によって標本標準偏差Sを与えることができる。
すなわち、(F-7)より、
ただし、ここでは =N-1、 = = である。
この確率密度関数より分布の平均値を求めると、その期待値をE(S)として、
・・・(F-11)
・・・(F-12)
ここで、 =であるから、次の変形を考える。
すなわち(F-12)式は、
・・・(F-13)
・・・(F-14)
(F-14)式の中に含まれる部分を整理すると、
であるから、(F-14)式は、次のように書き直すことができる。
・・・(F-15)
(F-15)式の積分の中だけを見ると、
とおきかえれば、 であるので
・・・(F-16)
(F-16)式の積分値は
である。
したがって、(F-15)式は次のように整理できる。
・・・(F-17)
母標準偏差を推定するに当たり、自由度、=N-1 であったので正規母集団からランダムに取り出した標本標準偏差は次の式で求める。
・・・(F-18)
ここで取り扱いを簡単にするため、(F-18)式を次のように略記する。
・・・(F-19)
ただし、
・・・(F-20)
さらに標本標準偏差に対する区間推定をするために、続けてその標準偏差D(S)を次のようにして求める。
標本標準偏差の分散・標準偏差
統計に関する記号の利用によって、分散V(x)は、平均値E(x)と二乗和の平均値を用いて次のように記号で表すことができた。
・・・(F-21)
ここで、
また、母分散と標本分散Sの間には次の関係があった。
・・・(F-22)
正規分モデルにおいてこれらの関係をみるとき、標本標準偏差の分散V(s)は、(F-19)式を利用して、次のように記述することができる。
・・・(F-23)
そこで、標本標準偏差D(S)は、(F-23)式の平方根をとって次のように表すことができる。
・・・(F-24)
もしくは
・・・(F-25)