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検査室支援情報
検査室総合マネジメントのすすめ
検査室プロセスデザイナー
はじめに
どんな検査方法にもある程度のバラツキはつきものです。そのため、不整合が生じ、やがてそれがデータの品質の低下をもたらします。バラツキを理解することは、データ品質を一定に保つうえでかかせないのです。そして、バラツキの確認すなわち、精度管理は検査が予定通りの精度範囲であるかどうかを確認する手段であり、測定時の欠陥の直接的、間接的な原因を究明し、そして改善していく為の重要な工程です。さらに、検査データのバラツキは測定手技の他にも、採血手技や検体搬送、再検条件等にも影響されます。
つまり、検査データの品質マネジメントを考えた場合、精度管理や検査手技の管理だけでなく、採血から報告までの一連の運用方法すなわち検査工程(図、検査のプロセス)の管理が必要となってきました。また、ISO的観点から考えても、データ品質の保証はデータと検体との間のトレーサビリティーがなければ成り立ちませんし、そのためにも検査工程の明文化が要求されてきます。また、このことは日本病院評価機構の認証を取得する際にも、同様に検査室サイドに要求されることです。
図.検査工程(検査プロセス)
さらに、検査工程の明文化による管理は、データのバラツキを一定に保ち、品質面でのトラブルを未然に阻止することが出来るという大きな利点があります。また、このことは、ヒューマンエラーを最小限にし、人為的バラツキを最小限に行えます。今日のように検査室の24時間稼働が求められている時代には必要な管理手法といえます。
ただし、この検査工程の明文化は十分認められたとしても、作業量は莫大な時間と努力が必要です。下の円グラフは弊社がある国立大学病院検査室さまでISO9001取得のためのコンサルティングを行った際の作業時間を表したものです。ISO9001取得するための作業時間はのべ2,250時間でした。そして検査手順書作成には、のべ時間の2/3に当たる1,500時間が費やされました。
グラフ.ISO取得に要したのべ時間
この作成時間を何とか短縮できないものかという発想が、今回の検査室プロセスデザイナーの開発でした。
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