SOLUTION
検査室支援情報
検査室総合マネジメントのすすめ
代表20項目平均コスト指数
協力6施設での算出具体例と内容解析
(9) 代表20項目コスト構成(比率)
また、改善のための一つの考え方のご提案です。
次のグラフは項目毎のコスト構成比率を示したものです。
ここで、一番左の試薬消耗品費は変動費、それ以外の人件費、分析機費、システム費は固定費と言えます。つまりこのグラフは変動費/固定費グラフと言えます。そこで、コスト改善のために試薬の値引き交渉を行なった場合、上位項目では有益な効果が現れますが、下位項目ですと、労多くして効果は期待通りには行かないことがわかります。むしろ下位項目の場合、人員再配置や自動化など固定費の見直しの方が効果が高い項目と言えます。
ただし、TP、ASTの様にトータルコストが低い項目は、試薬消耗品の変動費が極端に低いために、固定費比率が高くなっていると理解すべきでしょうから、固定費の改善だけではうまくいかないケースとなります。
つまり、コスト改善を考えた場合、改善した項目のコスト構造と、年間依頼検体数から全体ボリュームを算出し、コスト構造に合わせた手法で、コストダウン効果をシミュレーションして、コストダウン効果のインパクトの大きい順に行なうことが、改善結果を得やすくなると考えられます。