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LASショートツアー

 LAS (Laboratory Automation System)は、たくさんのパイオニアたちが築き上げてきた技術により支えられ実現されています。このショートツアーでは、とくに中核技術として検体搬送システム(Sample Transportation System)を用いたLAS に焦点をあて、過去から現在までの歴史や最新の技術動向をサイバースペースのなかでたどります。文中のリンクされたページやサイトへ出かけてみてください。興味深い情報や知識をご覧になれるはずです。

LASショートツアー・コース
    歴史 >>> 製造会社 / インテグレータ >>> 標準化 >>> 会議 / 学会




 歴 史

 LASの歴史にとってマイルストーンと思われるシステム / 施設をリストしました。検査部門のホームページをお持ちの施設はそのホームページにリンクしています。

高知大学 ラボ・ホームページ 文献等案内
1981年、いくつかの分析装置を検体搬送システムでつなぎ、LIS (Laboratory Information System)と組み合せてラボラトリーの総合的自動化システムを構築する世界最初の試みが、国立高知医科大学検査室で佐々木教授をリーダーとするグループにより行われました。"ザ・ベルトライン・システム"と呼ばれる歴史的な本検査室LASの最大の特長はユーザー自身が設計製造し稼動保守するシステムである点で、国内では唯一のシステムと思われます。ホームページも充実した内容です。後任の杉浦教授のもと、リニューアル計画が進行中です。同ラボを紹介した当ホームページの「検査室見学ツアー」ページも是非ご覧ください。
Univ.Virginia
1986年に最初のロボティックシステムを稼動させています。Dr.Felderを中心に開発センター(MARC)まで設立してLAS構築を追求しています。 MARCのホームページでいろいろな情報が見られます。
秋田大学 文献等案内
1989年、上杉教授を中心に日立製作所との産学共同で開発構築されました。自動分注システムや検体をループバックさせた自動再検システムなどが試みられました。既に、後任の茆原教授のもと第二世代のシステムが1999年から稼動しています。
Taiwan Univ.
1989~1992年ごろ稼動開始した日立LASの海外での初期ユーザーです。既に1998年にリニューアルされたようです。
佐賀大学 文献等案内
1990年、只野教授を中心に日立製作所との産学協同で開発構築されました。多関節ロボットで搬送システムと分析装置を接続することが試みられました。現在、リニューアル計画が進行中です。
東京大学 ラボ・ホームページ 文献等案内
1992年に構築された IDS社大規模LASの代表的システムです。現在、自走車による搬送ライン連結や採血部門搬送ラインなど新しい試みの第二世代システムが稼動しています。同ラボの杉岡氏の個人ホームページで一部の情報が見られます。
大阪市立大学 ラボ・ホームページ 文献等案
同時期(1993年)に構築された大阪大学のシステムとならび、大規模な日立LASの代表的システムです。2000年にリニューアルされました。
神戸大学 文献等案内
1994年、IDS社との共同作業で構築されました。一本搬送タイプの代表的システムです。(一本搬送:検体を一本づつ運ぶ方式。対して5〜10本をラックにまとめて運ぶラック搬送タイプがある)
浜松医科大学 ラボ・ホームページ 文献等案内
1995年、菅野教授 を中心に”シャトルシステム”の名称で構築されました。
鹿児島大学 ラボ・ホームページ 文献等案内
1995年、丸山教授を中心とする検査部スタッフとA&Tとで開発構築されたシステムです。ワンライン多分野多項目測定、複数のシングルマルチ分析装置を主分析装置とすること、リアルタイム逆搬送再検測定、などの新しい試みがなされました。ホームページではその概要を見られます。
三重大学 ラボ・ホームページ
1996年構築。一本搬送タイプのもう一社である松下電器産業株式会社 / パナソニック(東芝メディカル販売)社LASの大規模システムとして代表的システムです。同社システムの同時期で比較的小規模のシステムとしては、宮城県立ガンセンターのシステムがあげられます。
昭和大学 ラボ・ホームページ 文献等案内
1997年、五味教授を中心とする検査部スタッフとA&Tで開発構築されました。 A&TのLASの大規模な代表的システムです。 日立・東芝・A&Tの生化学自動分析装置が混在するなどオープン志向で構築されていることや、一日3千人を超える外来患者と1,000床の入院患者を処理する大規模ラボでありながら診察前迅速検査を大病院ラボの常識を破る少人数で実現していること、ルーチン検査と緊急迅速検査を統合化したこと、など投資効率を厳重に問われる私立施設ならではのLASです。
Beth Israel Medical Center
1997年稼動開始したIDS社による大規模なLASです。
Leiden University Medical Center
1997年稼動開始した日立LAS欧州最初のユーザーです。
Samsung Medical Center
IDS社による大規模なLASが稼動しています。 LASに限らず大変に充実した世界でもトップレベルの設備と体制を持つラボです。
South Bend Medical Foundation
日立LASの北米最初のユーザーです。



 製造会社 / インテグレータ

 現状では LASの開発はまだまだ日本が中心。たくさんの会社が市場では競合しています。しかし、アメリカやヨーロッパでも急速に市場が立ち上がりつつあるため、いくつもの会社が市場に参入してきました。

株式会社エイアンドティー
ぜひ、本ウェブサイトの他のページもご覧下さい。試薬、分析装置、コンピュータシステム、搬送システムの4分野にまたがる会社コンセプトやLAS/LIS関連の最新情報がたくさんあります。

株式会社日立ハイテクノロジーズ
日製産業、日立製作所の計測器グループ、半導体製造装置グループが統合し設立されました。
生化学を中心とする搬送システムに加え、 半導体製造装置やバイオ関連製品などのナノテクノロジー分野において、開発から製造、販売、サービスまでの一貫体制を構築しています。なお、搬送システムは海外では Roche Diagnostics社が販売しています。

株式会社アイディエス
搬送システムの先発メーカーです。 一本搬送方式では No.1の納入実績をもちます。海外では Beckman-Coulter社が販売しています。

シスメックス株式会社
Hematology用LASとしては No.1の納入実績をもちます。海外でも既にたくさんの稼動実績があり生化学か血液学か分けなければ世界で最もたくさんの搬送システムを売っているメーカーです。ホームページでは分析装置や搬送システムの情報をご覧になれます。

オリンパス光学工業株式会社
自社生化学分析装置を中心とし、分注システムに特色のある搬送システムです。ホームページでは分析装置の情報をご覧になれます。

日本電子株式会社
自社生化学分析装置を中心とした搬送システムです。臨床化学会標準化案規格の5本ラックをいちはやく採用しています。ホームページでは分析装置と搬送システムの情報をご覧になれます。 

松下電器産業株式会社/パナソニック
国産ではここと IDS社が一本搬送方式です。 洗濯機用脱水機の原理と同じオートバランスの自動遠心機は秀逸です。 東芝メディカルシステムズ社のホームページでこの搬送システムの情報をご覧になれます。


日立アロカメディカル株式会社
分注システムを中心に前処理システムを主力に展開しています。分注装置は各社搬送システムにも採用されています。ホームページでは前処理システムをはじめとする情報を見ることが出来ます。

MARC(Medical Automation Research Center)
バージニア大と連携した開発センターです。ホームページではIDS(Coulter)搬送システムとAbbott/Axsymとをロボットでつないだ例などを見ることができます。ホームページ上の搬送システム設計支援ソフトなどたいへんおもしろいページです。

Beckman-Coulter Inc.
Beckman Instruments Inc. と Coulter Corporationが合併した結果、従来からBeckman社が持っていた搬送システム(AccelNet)と、日本のIDS社製品を Coulter社がCoulter搬送システムとしてOEM販売していたものと2種類の搬送システムを持つことになりました。

Abbott Laboratories(Diagnostics)
東芝生化学自動分析装置の改造モデルと自社免疫分析装置(Architect)とを専用搬送装置で接続する新しいArchitectシリーズを上市しています。残念ながらホームページには搬送関係の情報はありません。

Roche Diagnostics
日立の欧米での販売はここがおこなっています。 ホームページではモジュラー・コンセプトに基づく7600型生化学分析装置やエクルーシス免疫分析装置によるMODULAR Systemと、従来の日立搬送システム(システム名:CLAS)を見ることができます。

Bayer Corp.(Diagnostics)
日本電子と提携し日本電子生化学分析装置の販売をおこなうとともに、その分析装置を組込んだ搬送システムを手掛けはじめました。新製品のシリーズ名称であるADVIAの専用ホームページにはLabCellと呼ぶ搬送による自動化システムの情報も載っています。

Thermo Labsystems
本格的な搬送システムによる自動化システムを手がけているヨーロッパのメーカーです。

PVT Probenverteiltechnik GmbH
前処理システムを扱うドイツのメーカーです。検体分配システムにおいてロッシュ社と連携し、そのラボコンサルタントのサポートなども行なっています。 


 標 準 化

 様々な仕様や規格の標準化なしにこれからの LASの発展はありません。日本では先行して臨床化学会機器専門委員会を中心にLAS関係規格の標準化が進められていましたが、USAの標準化機関であるNCCLSが各国と連携した標準化作業を開始したことにより、世界標準規格がまとまりつつあります。

標準化団体によるもの
 
  • 日本臨床化学会 機器専門委員会
     NCCLSの活動に20年以上協力し、自動化に関する5つの標準やPOCTデータに関する標準の作成等に貢献。
     
  • JAHIS : 保健医療福祉情報システム工業会
     保健医療福祉情報システムに関する技術の向上、品質および安全性の確保、標準化の推進を図る。
      →JAHISの通信標準ページ
     
  • CLSI (旧 NCCLS) : 米国臨床検査標準化委員会
     臨床検査の標準化機構で、世界的に認知された組織。標準、ガイドライン、最良の検査法の開発および普及活動を行う。
     
  • HL7 : Health Level Seven
     医療情報システム間における情報交換のための、国際的標準規約の作成、普及推進を行う。
     
  • ASTM : 米国材料試験協会
     米国における工業材料およびその試験法の標準化機構。世界標準としての権威を持つ。
     
  • IEEE : 米電気電子技術者協会
     電子および情報科学技術に関する標準化活動を行い、広範な分野を網羅する権威機関。
     


 会議 / 学会

 進歩的な検査室の戦略的設備として定着した観がある LAS。 世界各地で関連する学会や会議が開かれています。 LAS関係の発表と討議が行われる学会としては、日本では日本臨床検査自動化学会、USAでは AACC Meeting、CLMA Meetingなどの学会がありますが、LAS専門の小規模な会議では以下の会議があります。小規模かつ専門的に行われるだけに、ハイレベルな情報を得ることができます。

ウォーターフロントカンファレンス
日本のLASパイオニアの4大学検査部(秋田大学、浜松医科大学、高知医科大学、佐賀医科大学)が持ち回りで開催してきたLAS専門の会議です。現在はLASに加え、自動化・システム化の今後に向けた検討がおこなわれました。
1997 第6回浜松ホームページ
2000 第9回浜松ホームページ

チェリーブロッサムシンポジウム
LAS先進国である日本で開催される LASについての国際会議です。1998年第1回(高知医大主催)より2年毎に開催されます。 第2回目からはLASに加えてμTAS(Micro Total Analysis Systems)とかLab on a Chip と呼ばれるマイクロチップ分析を取扱いテーマに加え、LAS&μTASのシンポジウムになりました。 日本語への同時通訳も用意され、日本と世界とで LASの発展に向け本格的な情報交換がおこなわれます。 
1998(高知) 第1回ホームページ
2002(浜松) 第3回ホームページ
2004(東京) 第4回ホームページ
2006(韓国ソウル) 第5回ホームページ : 2006/4/12-14
Laboratory Automation 2003 - Customizing Solution That Work -
今回で5回目を迎えたThe American Association for Clinical Chemistry (AACC)主催による自動化システム専門のカンファレンスです。ヴァージニア大学Dr. Felderら、北米のオピニオンリーダーによるKeynote Presentation並びに、各ベンダーによる事例報告が行われました。
日本でのブームからは大分遅れましたが、近年、北米においても、スタッフ不足を背景に自動化システムが注目されています。
LabAutomation 'XI
USAの自動化システム専門学術団体である The Association for Laboratory Automation (ALA)によりUSA西海岸で毎年1月に開催されるLASとμTASの専門会議です。北米でのLASの普及開始に伴い情報交換を求め日本からの参加者も増えつつあります。病院検査室でのLASとともに、医薬開発分野でのHigh Throughput Screeningや、次世代として期待されるμ-TASが会議テーマです。
LA2006ホームページ  : 2006/1/21-25, Palm Springs,CA



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